庵野秀明特撮博物館にいってまいりまして。

なんだろーなー庵野秀明特撮博物館について書きたいこといっぱいあるんだけど全然まとまらないなー。

東宝円谷大映ピープロおまけにジブリがまとまっちゃうイベントなんて他にないぞ。
ほんとに撮影に使ってた本物ばっかりだし。(修復版もあるけど本人修復の本物だし
桜玉吉先生連れてって反応を見たい。

最初は巨神兵と特撮技術の裏側だけ目当てで展示物も面白いんだろうけど世代じゃないし楽しめるかなー。
んで最初の方で海底軍艦であードリルドリルだドリルは男の夢ですなあ、でも世代じゃないんだよなー。
おおメカゴジラだ。人工知能てプラモのランナーでできてたんかい!とつっこみつつ歩を進め。

ウルトラマンの飛行モデルとか設定とかメカとかでてきて、「おー庵野さん好きそうだなー。
展示物じゃないけど壁の光が投影されてる方式も超アナログで撮影技術としてああゆうテクニックでやってたんだろうなー。」
と、どこか離れた視点でみてたんだけど。

ガメラがいけなかった。

うおおおガメラ2レギオン襲来の撮影実物着ぐるみじゃあないあですかああああ!
目とか歯とか超生物的すぎる!!実物やべえ!!!ああこれは3に出てくる渋谷の背景のアレ!!!
おあああ防衛ラインとかでバリバリ火花を放つ鉄塔とか電線とか電柱とか!!!
ああああ別作品だけど崩壊してる国会議事堂!!

この崩壊してる国会議事堂(2006の日本沈没で使用されたものらしい)と
巨神兵上映前の溶ける大地と東京タワーは本のほうに収録されてなかったっすな。

んで巨神兵東京に現る。
ジブリ作品扱いらしくいつもの「スタジオジブリ作品」のトトロのイラスト。
だが青バックではなく赤い別バージョン。

冒頭の映像に被せてる火の粉とかCGっぽいなー。んでも今回の意図だと特撮なんだろうなー。
と林原めぐみの声を聞きながら見てたら恐らく今回の映像の名脇役ともいえる「犬」の存在感に笑う。
これは上映後の順路にあるメイキング映像でも突っ込まれていた。
東宝特撮倉庫のカゴにも突っ込まれていた。
森ビル制作の東京模型図の上を浮遊する巨神兵の巨大さ、新宿の街を覆う巨神兵の影。
(の撮影方法を帰宅後に読んだ本で知り大笑い)

脈絡なくプロトンビームを放出する巨神兵の破壊力と特効パターンに驚き、
爆破のパターンに「ガメラだこれー!ガメラ2 巨神兵襲来だー!」と勝手に脳内イメージした。
まあスタッフが樋口組だからそうなのだが。
そいえば本に書いてあったボツった前田真宏版の巨大カプセルから生まれる巨神兵のプロセスも見てみたかった。
上映後の順路は東宝の特撮倉庫をそのまま切り取って東京現代美術館に持って来ました、って感じの展示。

ゴジラの足だけとか皮膚ないゴジラの頭部とか劇中の自衛隊のスーパメカとかヘリコプターとか飛行機の亡骸とかが所狭しと。
爆破装置用の接点だけしかないスイッチとか見られたのが個人的にアツい。

あーあと中盤にある高速道路と山の大きめのセットの脇には庵野さんの文字と思われる注釈の紙が貼られてるのでそこらへんも見所。カントクくんの作品ごとの説明は図録に全部入ってるけどこれのはなかったヨ。

円谷英二さんのサインとか台本とか(でもセリフはなく劇中の情景説明のページばっかりw)、
東宝のゴジラ造形師の作業用机がそのまま再現されてたり背景の木工職人や板金職人の技と実物紹介で

「もうこの技術も継承されることなく消えていくのかー…」と悲しくなった。
それが今回の企画意図なんだな。
背景美術の雲や青空をエアブラシで二ヶ月かけて制作とかする時代ではないのだな…。

時代が進んで表現の幅は広がったけど極度にコスト削減を突き詰めたり効率化を求めた結果、
冒険しなくなったり業界が萎縮しちゃうのはゲームも映画もリーマンも同じなんだなーとかおもってしまいちょっと鬱に。
巨神兵の操演も中に入る着ぐるみじゃなく大阪で話題の文楽(人形浄瑠璃とかだヨ)方式だし。

結論としては昭和初期から現代までの特撮技術の粋が超濃縮された濃い内容の展示でいっぱいだった。
巨神兵の映像とかメイキングとか音声ガイドとか全部含めて映像ソフト化されないかなー。
技術陣が新考案した特撮が成功するたび子供みたいにはしゃぐ
樋口真嗣特技監督の姿が忘れられずみてるこっちも拍手したくなる。
素晴らしい映像をありがとう。

これから行く人は、

特撮博物館の図録は絶対に買え。ってのと
音声ガイドは聞け。ってかんじかなあ。
音声ガイドがキヨムーだったことを帰宅時に知りまた鬱。

 

男の子はすっげえ楽しいと思う。
年パス買って何回でも見に行きたい。
常設展じゃねえよ。
おはり。